自己破産申立　裁量免責

１　勤務先会社が業績不振で事業を縮小した際、Ａは退職して独立し自分で事業を始めました。

ところが、資金面・仕入面から事業の継続が困難になり短期間でやめた後の仕事は、給料が大幅

に減少して生活費が不足し、サラ金等から次々と借入して負債額は約４００万円になり、債権者

の申し立てた訴状が届いたので、弁護士と相談した結果、家賃の安い他の物件へ引越した後、自

己破産申立しました。

２　本件では、免責不許可事由（浪費、ギャンブル）がありましたが、浪費（飲酒・飲食）につ

いては、会社退職前に現場監督として職人との意思疎通を図るためのものであったこと、ギャン

ブルは当時の収入からするとやや多かったといえますが、退職後はやめたこと、債務の増大は、

事業をやめた後、収入の大幅減少に伴い借入が増えていったのが原因で、「ギャンブルにより著

しく財産を減少させ、又は債務を負担した」とはいえないこと等を主張し、裁量免責が認められ

ました。